リピーターを増やす！接客テクニック大全

～「乗ってよかった」が「また乗りたい」になる接客とは～

タクシー業界では、流しやアプリ配車が主流となり、乗客は「運転手を選べない」のが一般的です。
だからこそ、一度乗ったお客様から「またあなたにお願いしたい」「次も同じ運転手さんがいい」と思ってもらえる**“記憶に残る接客”**ができるかどうかが、リピーター獲得のカギになります。

今回は、「また乗りたい」と思われるタクシードライバーになるための接客テクニック大全を、実践しやすい形でご紹介します。

• アプリでの指名利用・高評価レビューにつながる
• 企業契約や固定送迎のチャンスが広がる
• 売上の安定と精神的なゆとりが生まれる

つまり、単なる「一回の乗車」を「信頼関係」に変えることで、仕事そのものが楽になるのです。

✅ テク①：あいさつは「声＋表情＋動作」で
• 笑顔で「おはようございます」「こんにちは」「お疲れ様です」など時間に応じたひと言を
• ドアを開ける際は軽くお辞儀を添える
• 表情が柔らかいだけで、お客様の警戒心が和らぎます

☞ 第一印象が良ければ、その後の“少々のミス”も許容されやすい！


✅ テク②：話しすぎず、沈黙を怖がらない
• 会話は「相手の反応」を見ながら
• 基本は**“控えめ＋聴き手”のスタンス**
• 無理に話題を広げず、必要な情報を丁寧に伝えるだけでも十分

☞ 静かに過ごしたい人も多いため、“居心地の良さ”を演出する接客を。

✅ テク③：乗車中の一言アナウンス
• 「車内の温度、大丈夫ですか？」
• 「道が混んでいますが、最短ルートをご案内しますね」
• 「カバンを持たれますか？」

☞ “先回りの声かけ”が、信頼感を高めます。


✅ テク④：降車時の余韻を大切に
• 「足元お気をつけください」
• 「本日はご乗車ありがとうございました。またのご利用をお待ちしております」
• 少し会釈＋丁寧にドアを閉める

☞ 最後の印象が良いと、「次もこの人に」と思ってもらえる確率が高まります。

✅ テク⑤：「この人、覚えてる？」と思わせる記憶力
• 過去に同じお客様を乗せた場合、「前も〇〇までご利用でしたね」と軽く触れると好印象
• 荷物の多いお客様やご高齢の方は、名前で覚えておくと◎（企業送迎など）

☞ 覚えていてくれた＝特別扱いされた感 → リピート率UP！


✅ テク⑥：ちょっとした“地域情報”を持っておく
• 「この時間なら××通りが空いていますよ」
• 「あそこの新しいカフェ、話題になってますね」
• 「この先、少しだけ揺れます。苦手な方も多い道なんです」

☞ 地元ドライバーの知見があると、プロらしさを実感してもらえます。

• 自慢話や政治・宗教の話題を振る
• 態度がぶっきらぼう、感情が表に出る
• ナビ通りに行かず勝手なルートを選ぶ（無断の遠回り）
• お釣りを雑に返す、言葉が荒い、ドアの開閉が雑

→ たった一つのマイナス行動が、次の乗車の機会を失わせることも…。

結局のところ、特別なスキルがなくても、
• その人のことを「気にかけている」
• 快適に過ごしてほしいという「気持ちが伝わる」

この2つがあれば、人は自然と「またこの人にお願いしたい」と感じるのです。

✅この記事のまとめ：
• 第一印象（あいさつ・表情・態度）で安心感をつくる
• 話しすぎず、沈黙も“おもてなし”のひとつと考える
• 一言アナウンスや心配りで“信頼の芽”を育てる
• 地域情報・記憶力・気配りが“プロらしさ”につながる
• 雑な対応はNG！降車時まで“余韻を大切に”


タクシーは「移動手段」ですが、“体験”として記憶に残るかどうかは、ドライバーの接客力次第。
目の前の一人ひとりに誠実に向き合うことで、指名・評価・リピートという信頼の輪が広がっていきます。