「乗せたくない客」へのプロ対応。感情を守る接客術

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「乗せたくない客」へのプロ対応。感情を守る接客術

タクシー
タクシードライバーとして働いていれば、
避けられないのが“乗せたくない客”との遭遇。
• 酔っていて絡んでくる
• 無言で圧をかけてくる
• 乗り込むなり怒鳴る
• 行き先を言わず、指だけ指す
• 支払いで揉める、文句だけ多い

──誰もが経験することですが、毎回「気にしない」「プロなんだから」と言い聞かせていては、いつか心がすり減ってしまいます。

今回のコラムでは、そんな“苦手な客”と向き合うための**「プロとしての接し方」と「自分を守るための心の持ち方」**をお伝えします。

◆ ストレスがたまる「乗せたくない客」のタイプ別

① 酔っていて言動が乱れる客

▶ 特に深夜帯に多く、「同じ話を繰り返す」「暴言」「嘔吐リスク」などが高い

② 高圧的・命令口調な客

▶ 「◯◯まで急げよ」「言われなくてもわかるだろ」と一方的に押しつける

③ 態度が悪い・無愛想な客

▶ 挨拶をしても無視、降車時にお礼なしなど、心が折れそうになる

④ 支払いで揉める客

▶ 「釣りは?」「高すぎない?」と不満やクレームをぶつけてくる


◆ 接客のプロが実践する“感情を削られない”対応術

✅ 1. 相手の“感情”を拾わない練習をする

怒り、焦り、不満――
客の負の感情に対して「反応しない」ことが第一の防衛。

❌「自分が責められている」と感じる必要はない
✅「この人はいま、誰にでもそうしている」と“距離を取る”

▶ 心の中で「これは私の問題ではない」と、一歩引いて受け止めるクセをつけましょう。

✅ 2. 言い返さない。でも“線引き”は明確に

プロとして我慢すべき場面と、「これ以上は危険」と判断すべき場面は分けて考えます。

「申し訳ありませんが、これ以上のご乗車は難しい場合があります」
「安全運転を第一にしているので、急ぎには対応できかねます」

▶ 感情ではなく“業務上の判断”として、冷静に伝えることがコツ。


✅ 3. “仕事の自分”と“本来の自分”を分ける

毎日の仕事で、自分の人格をすり減らさないために──
• 「これは自分の人生ではなく、“業務時間の出来事”」と割り切る
• 仕事後は制服を脱ぐように、“気持ちのスイッチ”も切り替える習慣をつける

▶ 無理に「いい人」でいようとせず、“職業人格”で接することで心が守られます。


✅ 4. どうしてもダメな時は「逃げていい」

理不尽な客にどうしても耐えられないとき。
感情が限界に近づいたとき。
そんなときは「運転を止める勇気」を持ってください。

✅「体調が悪くなったため、一度営業所に戻ります」
✅「安全上の理由により、このままの運転は困難です」

▶ 売上よりも、自分のメンタルと安全を最優先すること。
それが、長く働くための“プロの判断”です。


✅ 5. “いいお客様”を思い出すストックをつくる

嫌な客ばかりが記憶に残るのは、人間の本能です。
でも、心が揺れたときは「ありがとう」と笑顔で降りた人のことを思い出してみてください。
• 「こんな夜中にありがとう。助かりました」
• 「運転、すごく丁寧でしたよ」
• 「またお願いしますね」

▶ そうした“プラスの記憶”を意識的に思い出すことで、感情のバランスを整えることができます。


◆ まとめ|“感情を守る力”も、接客スキルの一部です

✅この記事のまとめ:
• 苦手な客、理不尽な態度に“反応しすぎないこと”が自分を守る第一歩
• 仕事上の線引きを持ち、冷静に伝える“プロの距離感”を意識
• 嫌な記憶よりも、感謝された瞬間を思い出せる習慣が心を守る
• 「逃げる判断」もまた、誇るべきプロの行動である


タクシー運転手の接客は、“人と距離をとりながら、心を寄せる”という特殊なスキルです。

どれだけ技術や知識があっても、感情がすり減ってしまえば続けられない。
だからこそ、「自分の心を守る技術」を持っている人こそが、真に長く愛されるプロドライバーなのです。

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