「タクシーって人間力だよ」あるベテランが言ったこの言葉の意味

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「タクシーって人間力だよ」あるベテランが言ったこの言葉の意味

タクシー
新人研修中、あるベテランドライバーのひとことが胸に残った。

「タクシーって、人間力だよ。」

その言葉を最初に聞いたとき、正直ピンとこなかった。
人間力? タクシーの仕事って、運転して、お客様を目的地まで運べばいいんじゃないのか?

しかし、現場に出て数ヶ月──この言葉の“意味”が少しずつ、実感としてわかるようになってきた。

◆ 同じ道、同じ距離──でも“満足度”が違う

タクシーは、基本的に誰でも運転さえできれば、成り立つ仕事だ。
カーナビがあり、アプリ配車が増えた今、道を知らなくても仕事にはなる。

でも、それだけでは**「ありがとう」の数**が少ない。

ある日のこと。
20分ほどの距離を運んだ年配のお客様が、別れ際にこう言った。

「あなたの車に乗れてよかった。気持ちが和らいだよ。」

何か特別なことをしたわけじゃない。
ただ、ゆっくり走って、丁寧に言葉を返して、静かに会話に付き合っただけ。
だけどその“当たり前のこと”が、思った以上に喜ばれる。

タクシーの仕事には、「人の気持ちに寄り添う力」が求められている。
だからこそ、ベテランの言う“人間力”という言葉が響く。

◆ 接客は「演技」ではなく「相手を思う気持ち」

人間力とは、いわゆる“接客スキル”ではない。
マニュアル通りに「いらっしゃいませ」と言えばいいわけでもない。
必要なのは、「この人は今、どんな気持ちだろう?」と考える力だ。

・酔っていて言葉少ななお客様には、あえて黙って走る
・観光客には、地元の話を少しだけ添えてみる
・急いでいる様子のビジネスマンには、ルートの確認を端的に済ませる

状況に応じて空気を読む。
表情やしぐさから、何を求めているかを察する。

つまり、「人を乗せる」=「人を感じる」仕事なのだ。

◆ “無言”の中にも人間力がにじみ出る

あるベテランは、ほとんど会話をしない。
必要最低限の言葉だけで、お客様を目的地まで運ぶ。

それなのに、リピーターが多い。

なぜか。

車内が清潔で、運転が丁寧で、雰囲気に落ち着きがある。
何より、無理に話しかけない“距離感”が絶妙なのだ。

人間力とは、「話し上手になること」ではない。
相手がどうすれば心地よく過ごせるか、を“察して動ける力”。

つまり、タクシーとは「人間対人間」の仕事。
技術職であり、同時に“サービス業”でもある。

◆ 人間力が“売上”にもつながる

驚くかもしれないが、人間力はそのまま「売上」にも関係してくる。
• 次も指名してくれる
• 他の人に紹介してくれる
• 評判が良くなり、配車アプリで優先表示されやすくなる

あるベテランドライバーは、月の売上の**約3割が「リピーターと紹介」**から生まれていると言う。

一見、ただの移動手段に見えるタクシーでも、「また乗りたい」と思わせることができるのだ。
その原動力が、“人間力”。

◆ まとめ:「運転の上手さ」だけじゃ足りない

もちろん、運転技術も、道の知識も大切だ。
でも、それだけじゃ不十分。
タクシーという仕事は、「人を相手にする仕事」だという原点を忘れてはいけない。

最後に、冒頭のベテランが言った言葉を、もう一度。

「タクシーって、人間力だよ。
うまく走るより、うまく寄り添えたほうが、喜ばれるよ。」

これからドライバーとしての道を歩むあなたにとって、
この言葉が、いつか自分の中でも“腑に落ちる瞬間”が来るかもしれない。

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