タクシー業界に転職するときの面接のポイント！事前準備やマナーも解説！

人手不足が深刻化しているタクシー業界への転職は、一見すると簡単そうに見えます。しかし、実際にタクシー会社に採用してもらうには、転職活動に向けてきちんとした準備が必要です。特に面接では、正直に自分のことや志望動機などを伝えられるかが、採用の合否に大きな影響を与えます。

今回は、タクシー業界に転職するときの面接のポイントと、事前準備やマナーについてご紹介します。

タクシードライバーの平均年齢は58歳と高く、求人も常に出ています。そのため、タクシー業界への転職は難しくないと思っている人も少なくないでしょう。

しかし、だからと言ってタクシー業界が採用基準を下げているわけではありません。むしろ、転職理由が浅い希望者をふるいにかけるため、採用基準は厳しくなっているのです。

また、タクシードライバーはサービス業です。人材不足の業界とはいえ、誰彼構わず採用しているわけではありません。タクシードライバーとしての適性があるかどうか、しっかり見ているのです。

タクシー業界への転職で、採用の可否に大きく影響するのが面接です。他の業界でも面接には重点が置かれますが、タクシードライバーはお客様の命を預かり、満足いくサービスを提供する仕事。人柄が分かる面接試験は、他の業界での面接よりも特に重視されます。

では、どんな点に注意してタクシー会社の面接を受ければいいのでしょうか。大きく3つのポイントがあるので、順を追ってご紹介します。

まず大事なのは、なぜ自分が選んだタクシー会社へ転職したいと思ったのか、という志望動機です。

「年収が高いから」「他の仕事がなかったから」では面接で落とされてしまいます。仮にそれが事実であったとしても、面接官が受け取るイメージは、「この人はお金目当てなのか？」「どこにも採用してもらえなかったのか？」といいものではありません。

面接の前には、きちんと受けるタクシー会社の情報を下調べしましょう。タクシー会社はたくさんあり、その中からなぜそのタクシー会社を選んだのかをしっかり伝えられるように準備をしておくことが大切です。特に、業務形態や給与形態などを知っておくと、面接官も「この人は、本当に興味があって弊社を受けてくれている」と印象よく受け取ってもらえます。

もちろん、志望動機で「昔から接客業にかかわってきて、接客が好き」「自分の頑張り次第で結果につながるやりがいある仕事だから」と、自分の長所や目標を含めて話すと、より効果的です。面接への準備は怠らず、最低限なぜそのタクシー会社を選んだのかを明確にしておきましょう。

転職の面接では、前職を辞めた理由を必ず訊かれます。人員整理を含む会社都合の解雇は仕方ありませんが、自分の意志で退職した場合、理由は話にくいものもあるでしょう。また、中には職務怠慢などでリストラされた人もいるでしょう。

前職の退職理由は、いかに面接官にとって印象が悪い理由でも嘘をついてはいけません。正直に話すとともに、タクシードライバーに対する熱意ややる気を伝えれば、退職理由は十分にカバーできます。

また、タクシードライバーは、お客様の命を守る大切な仕事。そのため面接のときに、過去の事故歴や違反歴を訊かれます。退職理由と同じく、事故歴・違反歴についても嘘をつかず、正直に伝えることが大切です。

仮に嘘をついてしまっても、面接する側は運転記録証明書を見て嘘ではないかなどを確認するため、すぐにばれます。お客様を安全に快適に、目的地まで送り届けられる運転スキルを持っているかは、タクシー会社にとってその人を採用するかどうかを判断するための大切な要素。正直に答えるようにしましょう。

タクシー業界は、1日の拘束時間が他の業界よりも長いです。そのため、面接時には自身の健康状態についても訊かれます。持病がある場合は、必ずこの時点で伝えておきましょう。

タクシー会社が避けたいことの中に、運転中に心臓発作や脳梗塞になり事故を起こすことがあります。万が一これらの理由で事故を起こすと、会社は従業員の健康管理を怠ったとして罰を受けます。会社やお客様に迷惑をかけないためにも、持病がある場合は必ず伝えましょう。

逆に持病はなく、健康的な生活をしているのであれば、それはアピールポイントにもなるのでぜひ伝えましょう。タクシー会社では、健康で長く勤めてくれる、やる気のある人ほど積極的に採用しています。もし健康状態に自信があれば、そのことも伝えましょう。

タクシー業界への転職では、面接の他にも気をつけたいことがあります。それは事前準備やマナーです。

まず、事前準備ですが、転職したいタクシー会社の情報を調べることはもちろん、履歴書もきちんと考えて記入しましょう。職務経歴や志望動機など、面接では履歴書をもとに質問されるため、丁寧に、そして正確に記入することが大事です。

また、社会人としてのマナーも大切です。面接時間の10分前には会場に到着しておく、服装はスーツで着崩さないなどのルールです。特にスーツに関しては、採用されれば仕事着にもなるもの。今からきちんとした着こなしをしましょう。

そして最も大事なのが挨拶です。サービス業であるタクシードライバーにとって、挨拶はとても重要です。挨拶ひとつで面接官の印象がよくなるので、普段以上に意識して挨拶をするといいでしょう。

タクシー業界へ転職するときの面接のポイントと、そのほかの事前準備やマナーについて紹介しました。

どんな業界への転職でもそうですが、面接は自分をアピールする大事な機会です。存分に面接の場を活かすためにも、そしてタクシードライバーとしての第一歩を踏み出すためにも、事前準備やマナーはしっかりおさえておきましょう。